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あそう栄作の“みんな、どげえかえ”

先憂後楽、問われる政治家の姿勢!

 11月26日(木) ペンの日、くもり一時小雨

 やっと立冬を過ぎた気候となり、急激に寒くなってきた。
 県下の山間部でも初雪が降ったようだ。
 昨日は、東京から帰って来て地元の月例会に参加。すると、合同新聞での東京の要望活動の記事を読んでいる自民党地域役員の方から、「20人も行かなければいけないの?」と聞かれた。地方創生戦国時代を迎えた今、財政力の弱い本県は、国の支援が必要なので、現場の最前線の声を迫力をもって届ける為と、お答えしたものの、確かに一理ある。現場の熱意や生の声を届ける工夫が必要!政調会長の役割から変わった今回の私は、議会代表として、大分県の「シンフロ」動画のPRによる本県の印象づけが責務。問題は、新人議員などの豊かな発想と現場を歩いての想いを活かす方策の再構築。
 さて、今日から第4回定例県議会が始まった。
 冒頭、広瀬知事より県政諸般の報告並びに提出議案の説明など、提案理由説明が行われた。
 私は、いつも知事の記者会見録等に記載されていない内容がないかどうか?また、生の声で、力を入れて説明される部分に着目して聞いている。知事の想いや政策的優先順位をその中から読み取れればと思っている。
 今回注目したのは、「子育て満足度」「健康寿命」「障害者雇用率」において日本一をめざすと明言されたことと 農林水産業の構造改革を加速すると表明されたこと、そして、「おおいた学生登録制度」を創設したいという3点に特に着目した。
 日本一をめざすと表明された3項目については、いずれも明確な目標指標がないのも事実。実は「健康寿命」についても正確な統計数字を出す根拠が都道府県によってまちまちらしい。「障害者雇用率」についても、中小零細企業ばかりの本県と大企業の多い他県との比較での日本一の意味は薄いかもしれない。自立し自営するスタートアップ支援も重要だろう。そうした観点から、この掲げた日本一の中でも、ここだけは伸ばしたい、そして他都道府県にはこれだけは負けないという「地域の誇り」となる明確な指標について、一般質問等で論戦されることになりそうだ。
 また、農林水産業の構造改革を加速するというものの、「構造改革」と言う割には、産出額目標は微増にすぎない。確かに、一次産業は自然を相手に時間をかけなければ改善されず、研究成果がでるにも今任期中での成果には厳しいものがあるのも事実だ。しかし、だからこそ、思い切って、高い目標を掲げなければ、実りも少なくなりかねない。示された案は、「構造改善」程度といえる。確かに、改善の積み上げが「構造改革」につながる。したがって、目標指標については、せめてもう数割の上乗せがなければ、「守りの農林水産業」の域を脱しきれない。2年後のTPPによる関税撤廃実施を見据え、「攻めの農林水産業」への転換の具体策議論も急務。
 3点目の「おおいた学生登録制度」も「おもしろい大分県づくり」に向けてのスタートとして注目である。先般、佐伯市での高校生による市政提案もユニークな内容だったが、大いに期待したい。また、ここでも「おおいた」と県名を平仮名表記がなされている。日本一のおんせん県表記も「おおいた」である。
 地方創生の時代に、県名表記についても「おおいた」か、「大分」か?、「地域の誇り」の観点からその議論も重要かもしれない。この表記についての意図も議会で聞く必要もありそうだ。
 本会議終了後、午後から「大分元気創造会議」を開催した。私が会長でもある。
 県議会の特別委員会の在り方や災害時の県議の行動計画策定及び政策提案条例などについて、議論した。
 こうした議論の中で、問われる本質は「政治家の姿勢」と最近痛感させられる。
 マックスウェーバーが言っているように「政治は所詮権力闘争。だからこそ、倫理観が求められる。」と。特別委員会の本質は、時代や県民が求める緊急的または優先される重要な課題解決」の為に設置されるものだが、議員全員に危機意識と熱意があれば、日常活動での常任委員会の場での議論と複数をまたがる委員会所管分についての連携等の問題提起によって、すべて解決できるしくみの議会規則や議会基本条例になっているのも事実なのだ。問題は、その手続きに時間を要したり、非効率だったりする為に、あえて特別委員会を設置して、課題解決を急いだり、県民が求める納期までに県の意志を確定する仕組みの為のものである。その本質を踏まえた提言をまとめることが使命なのだろう。
 最近こうした議論に於いて、誰の為の議員か?を自身に問うようにしている。
 「先憂後楽」を覚悟して、立候補して議員になっている議員の皆さんのまとめ役として、自分自身がその姿勢を示しているのか?リーダーシップを発揮できているのか?常に行動指針として肝に銘じるようにしている。
 しかし、自分がその気でも???の場合も多い。当選回数の若い議員は、私の若い時のような発言は無くなっている。同じように正論を言っていた議員もその時代を忘れたかのようになってしまっている方も多い。
 何事もなかったかのように振舞っているが、ストレス溜まりっぱなし。これが会社であれば、すぐにでも辞めて転職するか起業しているだろうが、支援して頂いている皆さんの為には、踏ん張るしかない。諦めずに、しつこく、粘り強く、一歩一歩積み上げて改善していくしかない。
 夜は、そうした私を ある後援会の会合で、激励して頂いた。おかげで、本質・原点を忘れず、頑張れそうだ。元気になった。
 
 

プロフィール

Eisaku Aso

昭和37年1月20日生
大分県議会議員
(第73代大分県議会議長)
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